車輪の下

ヘルマン・ヘッセの「車輪の下」という西洋版太宰治の「人間失格」のような小説をこの前読んで発狂した

 

端的に言うと神童が落ちこぼれて最期は死ぬ様を描いた救いの無い作品

ドイツの片田舎で育った主人公のハンスはガリ勉の真面目な少年でエリートの集まる神学校への受験を成功させ神学校に入学するが、そこでエリート街道を目指すも挫折、故郷に帰り肉体労働者として再起を図ろうとするも酒に酔い、川に溺れて死んでしまうという結末を迎える

これが大体のあらすじだけど他にも男同士のBLシーンやハンスが精神病の疑いを持たせる描写もあり見ていて苦しくなる部分もあった。

 

 

2chでよくいる中学校までは優秀だったが現在はニートみたいなドロップアウト劇を見せてくれる話だった。人生のレールから外れた人間の末路を見せられて非常に悲しくなる

 

ハンスが堕ちていく様をみながら思ったのは、周囲の教師や親などハンスをとりまく環境がとことん悪かったこと、堕ちていく若者に誰も手を差し伸べてくれる人がいなかった。誰も彼を理解してくれはしなかったという事

全部自己責任で片つけられ一度転落してしまった人へのセーフティネットが何も準備されていなかったことが垣間見えた ひたすらな破滅の物語

 

この主人公には周囲に救ってくれる人間が無いに等しかった 

俺にはインターネットがある インターネットがあって本当によかった